インタビュー
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患者さまの元気な姿を見るのが治療の原動力。
親御さまと二人三脚で診察・治療をおこないます。
治療に必要なのは医師だけでなく、親御さまの力も大切です。がんばっているお子さまは褒めて励まし、親御さまには具体的で丁寧な説明を心がけ、少しでも不安や心配が和らぐよう心がけています。
小児科の医師を目指したきっかけは何ですか?
私の母方の祖母が、乳がんで亡くなったことです。祖母から医者になってくれたらいいなと言われたのが、医学部を受験するきっかけになりました。それと、両親はともに働いていましたし、女性が手に職を持つのは普通だという考えをする人たちでした。女性も進学して自立すべきだという考え方にも影響されているでしょうね。
特に小児科を選んだのは、もともと子ども好きなので、子どもの気持ちがわかる医師になれるかなと思ったからです。
医師として、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
アトピー性皮膚炎の患者さまの肌が、治療によってきれいになったときは、よかったと思いますし、やりがいを感じます。
小児科の患者さまが元気になってくれたり、他の病院を紹介したとき「紹介してくださってよかったです」と言っていただけたりすると嬉しいです。患者さまが元気になった姿を見るのが、原動力になっていると思います。
特にアトピー性皮膚炎のお子さまは、医師である私だけの力で治すのではなく、お母さまの努力も大きく影響します。長い時間をかけて治療していきますから、お子さまの症状がよくなると、お互いによくがんばりましたね、という気持ちになります。
お子さまに接するときに気をつけていることはありますか?
お子さまの診察・治療にあたるときは、できるだけ褒めるようにしています。たとえば注射するときも、泣かずに頑張ったら、もちろん褒めますし、たとえ泣いてしまっても、じっとしていられてえらかったね、というように、ちょっとしたことでも励ましたり、褒めたりすることを心がけています。
親御さまには、検査キットの結果をお見せして、具体的な説明をしています。数値やプラス・マイナスだけではわかりにくかったり、納得できなかったりすることもありますので、説明はきちんと丁寧にするようにしています。なお、検査が必要になるかもしれないときは、前もって検査が必要になるとお伝えしています。
アトピー性皮膚炎の治療に力を入れる理由はなんですか?
長期間ステロイドを使った治療をおこなっていると、使うのをやめたときに症状が悪化したり、依存症のような状態を引きおこしてしまったりと大きなリスクを伴います。そのため、私はステロイドを使わない治療をおこなおうと決めました。
ステロイドを使わない治療をおこなっている医師は、まだまだ少ないのが現状です。そのためか東京や北海道など、遠方から来られる患者さまが増えてきました。一番遠いところでは、オーストラリアから来られた方もいます。こうしたみなさまのご要望に、今後もできる限りお応えできればと思っています。